会社勤めしていて、デザイナーとしてのスキルも、オウンドメディアづくりもバッチリできます。
これだけのスキルがあるし、会社辞めて独立しようかなと思っています。
はい、まさに過去の私がそんな感じでした。
今回は、そんな方に向けて、私の失敗談と、スキルが持つ人が陥りやすい錯覚、そして取り組むべきことをお話していこうと思います。
スキルホルダーは知らず識らずのうちに自惚れる記事の内容
- スキル頼りで独立すると失敗する話
- 独立するなら◯◯をやっておくべし
- 不安への対処法
この記事を書いた人
【主なWebメディアの実績は以下です】
>HOUSTO-おウチの収納.com(月間12万PV)
>売場の安全.net(月間8万PV)
この記事では、スキルも実績も十分な方に、独立の際に気をつけてもらいたいことを解説していきます。
私の失敗例を是非参考にしてみてください。
スキルモンスターの紹介
何の自慢でもなく、この記事をリアルに伝えるため、私のスキルと実績をきちんとお伝えします。
「うわっ、自分と同じようなやつがいた!」「器用貧乏じゃん?」みたいに感じ取ってもらえたらうれしいです。
ぜひ最後まで読んでください。
ハタケイスケのスキル
スキル
- 製品カタログの企画、ディレクション、デザイン制作、編集
- Webサイトの企画、ディレクション、デザイン制作、編集
- 新商品プロモーション企画、制作
- 写真撮影、動画撮影、編集
- モーショングラフィックを使用したムービー制作
- 純広告デザイン、雑誌メディアとの折衝
- オウンドメディアの企画、ディレクション、運営、ライティング
- CADを使った設計図面作成
実務
- デザイナー実務年数:12年
- ディレクション実務経験:12年
使用アプリケーション
- Adobe Illustrator(15年)
- Adobe Photoshop(12年)
- Adobe InDesign(12年)
- Adobe XD(2年)
- Adobe Aftereffects(5年)
…なんて具合で、スキルも実績もそこそこに持っています。
あと、ぜんぜん関係ないですが、普通自動車の2種免許(タクシーの乗務員などになれる)も持っていたりもしています。
もしこんな感じでスキルをたくさん持っていたらどうでしょう?
だいたいの人が、「独立なんてぜんぜん行けちゃうでしょ?」と思われるでしょう。
しかし、こういう人ほど独立した時に陥りやすいことがあったりもします。
経験談!スキルホルダーが陥りやすい独立の失敗3つ
ズバリ、スキルだけでは仕事はもらえません。
特にスキルを持ちすぎている人は、以下の3つに陥ってしまいがちです。
スキルホルダーの特徴
- 自分のスキルの盲信
- 低価格の仕事を受けない
- 勢いだけで準備不足
お恥ずかしいですが、私は完全にこのパターンでした。
これらを説明していきます。
1.自分のスキルの盲信
スキルを持ちすぎている人は、だいたいうぬぼれ状態になっています。
なぜなら、人に誇れるスキルを持つ人は、上司に褒められ、下の人間には憧れられる存在ですよね。
自分ではそんなつもりがなくても謙虚さが不足してしまい、自分は特別な存在、人とは違うという間違ったプライドが身についてしまいます。
実はそれに気づいていない場合が多いそうなると、今の自分のレベルで十分だと思ってしまい、今の自分のレベルの仕事しかしなくなってしまいます。
そして、
人は自分のスキルを求めているという錯覚に陥りやすいスキルモンスターのあなたなら、おそらく引く手あまたですが、それは会社員であるならば、その会社の中であれば、という話。
だからこそ、いざ独立した時に、スキルを売っていくための行動をどのように取ればいいかが分かりません。
あなたのスキルや実績の凄さに気づいている人間はほとんどいないということに、実感が湧きづらいのです。
2.低価格の仕事を受けない
自分の価値を高く見積もりすぎて、細かい仕事に手を出さず、高単価な仕事しか探さないし、受けないみたいな行動になりやすいです。
理由:プライドがめちゃめちゃ邪魔します。ぶっちゃけて言うと、上のレベルの仕事はムリ、下のレベルの仕事はバカにしてやらない、みたいな感じです。
当然、そんなに割の良い仕事が、自分の都合の良いように舞い込んでくるなんてことはありません。
目先のお金を追いすぎて、実は地に足がついていない状態になります。
そうなると、だんだん自分に自信がなくなり、行動が止まってしまいます。
3.勢いだけで準備不足
スキルがあるから大丈夫だろ!という盲信で、十分な準備をせず、勢いで独立するパターンですね。
経験値を稼ぐ、ということを会社員時代にやっていないと、いざ自分の力でお客さんをつかまえる、という行為ができずに苦しみます。
スキルがある=経験値がある。このように錯覚しがちです。
細かい仕事を取る→仕事を獲得するという行為の練習ができていないんです。
もうわかると思いますが、この状態で独立しても失敗してしまいますよね。
そのくせ、大きく狙いすぎてしまう、といった行動に出やすく、その場になって新しいことに目移りしたりしてしまいます。
独立するなら最低限必要な行動4つ
独立するならある程度の覚悟は必要になります。
サラリーマンと大きく違うのが、労働時間による対価=安定した収入ではなく、「成果に対する対価=不安定な収入」になるという点です。
スキルがあって実績もあってそこそこの収入も得ることが出来ていたサラリーマン時代の自分からすると、稼げない自分を情けなく感じてしまうのでプライドも粉々になってしまいます。
こういった状況にならないために、以下の4つは必須の行動です。
1.クラウドソーシングで「提案」という経験値を貯める
とにかく、クラウドソーシングで仕事を受注するための提案を行なう、という行動が必要です。これはマストです。
なぜなら、
受注する行動=仕事を請け負うための経験値の積み上げだからです。仕事を受注するための慣れ、みたいなものを身に付けましょう。
スキルを持っている人は、だいたい自分のスキルを盲信するので、こういった、仕事を獲得する経験値を貯めようとしません。
どこかで、スキルがあれば仕事は降ってくると信じてしまっているところがあります。
スキルだけで獲得できるものではないですし、この経験値なくして、先に進むことは難しいです。
ですので、「ぶっちゃけ、こんな仕事やる人いるの?」という単価が低い仕事でも、まずは提案を行ない仕事を獲得する、という行動をしましょう。
クラウドソーシングは「Lancers」と「CrowdWorks」をオススメします。
どちらも登録は無料です。10分かからずに登録できて仕事を探せるので、まずはこの登録という最初の一歩を踏み出しましょう。
クラウドソーシングで受注するために
- プロフィールを正確に嘘偽りなく記述する
- 「タスク案件」から始めてクラウドソーシングに慣れる
- 希望するジャンルの仕事を探すことに慣れる
- コンペ提案を週に1本やる
- プロジェクト案件の提案をどんどん行なう
やってみるとわかると思いますが、自信満々でコンペで提案しても、なかなか採用になりません。
仕事を獲得するということの難しさを痛感すると思います。
大切なのは、小さくても、単価が低くても、コンペで採用されなくても仕事を提案する行為と、獲得に向けた行動をするという、めちゃめちゃ大切な経験値を貯めるということです。
2.半年間はゼロを覚悟
独立してから一番の大きな不安は収入です。
うまくやれば収入は途絶えないですが、最初から上手く行かないのは当たり前のことです。
ある時プツンと収入が切れる瞬間が出てきます。
そんな時に感じるのが以下の3つです。
ポイント
- スキルはあるのになぜ?という歯がゆさ
- 稼げていない自分への嫌悪感
- この先どうなるのか、という不安
こんな感じで、メンタルがボロボロになりやすいです。
こんな時期は、いろいろな手段に目移りしてしまいます。
こういった時のために、今のうちから半年間は生きられるだけの蓄えはしておきましょう。
その半年のうちに、1.でお伝えしたクラウドソーシングで仕事を受けるための提案をする、という経験値を貯めて行きましょう。
3.外部とのつながりをキープする
外部とのつながりは、できるだけたくさん持っておいてください。
友人でも良いですし、お知り合いのお仕事関係の方でも良いです。
もしもつながりを持っていなければ、クラウドソーシングでもOKです。
とにかく独りぼっちにならないこと、小さい仕事でも良いので仕事が途切れない状態にすることが大切です。
なぜなら、
ポイント
- 最初は上手く行かないことがほとんど
- 半年は収入ゼロ覚悟
の中で、拠り所になるのは、悩みを打ち明けられる人とのつながりと、細微でも仕事があるというつながりの、2つの心の支えです。
一人でいるとマイナス方向へしか考えが行かなくなってしまいますので、自分の心をどこかで追い詰めてしまいます。
そして、仕事がない状態というのも非常に心を痛めます。
結論:一人では絶対にムリです。人との繋がりなくして仕事は出来ません。外部の人とのつながりは、必ず持っておきましょう。
4.常に「その先」の仕事を探す
仕事を常に探す状態でいましょう。
なぜこんな話をするかと言うと、独立してすぐは、知り合いや元の会社関係者から仕事をもらえるという「ご祝儀受注」があります。
ここで仕事の不安はないと思い込んでしまうのですが、このご祝儀受注に頼るとズバリ詰みます。
もちろん、これは縁あってのものですので絶対に切ってほしくないのですが、ここだけに頼るのは危険です。
そのお仕事は永遠のものないし、打ち出の小槌でもないんです。
そこだけに頼っていて、もしそこでの仕事がなくなればまた1から仕事を探さなければなりません。
そして探している期間は、無給、収入ゼロです。
サラリーマンが抜け出せない間は、この収入ゼロという現実を受け入れることがとてつもなく厳しいです。
これが続くとメンタル崩壊、独立失敗、となってしまいます。
だからこそ、外部とのつながりをたくさん持つ、またはクラウドソーシングで受注実績を貯めて仕事を受けやすい状態に持っていっておくことがめちゃめちゃ重要です。
不安に襲われる原因と対処法
サラリーマン時代と、仕事の仕方も生活も大きく変化します。
その中で、たくさんの不安に襲われることと思います。
大きくは以下の3つのことが原因かと思いますので、対処していきましょう。
1.サラリーマン根性におさらばしよう
失敗前提の行動が取れないこと。これが意外と行動への足かせになりがちです。
なぜなら、サラリーマン時代とはリスクの考え方が大きく違うからです。
大なり小なりはありますが、サラリーマンなら、「失敗しても、まあ会社が何とかしてくれるだろ」という伝家の宝刀を自分の中に持っているので、リスクと言えば会社から怒られる、減俸になる、といったところ。
余裕を持った行動が出来る、というわけです。
それはサラリーマンとしては正しい仕事の仕方ですが、独立するとそうは行きません。
すべての行動が自分の責任になります。
それ故に、大胆な行動や未知の領域に踏み込むことや、ムリなチャレンジをためらってしまいます。
そして特に、たくさんのスキルを持っていればいるほどプライドが邪魔するので、失敗したくないからやらない、というマインドになりがちです。
結論:独立したら失敗前提で数をこなすのが当たり前よく言うのが、「1の成功の下に100以上の失敗が隠れている」ということです。
とにかく失敗前提で数をこなさないと、成功にたどり着けません。
ただ、失敗は多くて全然OKなのですが、大きい失敗は避けたいものです。
独立してからの大きな失敗は、誰も守ってくれないませんからね。
だからこそ小さくスタートして、小さな成功と小さな失敗を積み上げるという、「シンプルかつコツコツ」をやる必要があります。
小さくスタートする=小さい仕事を数多くこなす勘違いしやすいのですが、小さくスタートする、ということは、事業規模を小さなものから始める、ということ以外に、小さい仕事をして経験値を貯める、ということを抜かさないでください。
ここ、めちゃめちゃ大切です。
サラリーマンのマインド、そしてスキルホルダーの自負やプライドは早く捨てましょう。
そのためには、失敗前提の小さいチャレンジをとにかくたくさんする、ということです。
2.無理に新しいビジネスでチャレンジするのはやめよう
準備期間なく、今までに経験をしたことがないことでいきなり独立するのは、だいたい失敗します。
なぜなら、シンプルに経験値がゼロからです。
例えるなら、金脈を探し当てて一攫千金を狙うようなものです。
レベル1でラスボスを倒しに行くようなことと同じですね。
運良く行けるかもしれない、でも絶対マイナスのリスクの方が大きいというやつです。
そして、引っ込みがつかなくなって、焦って高額セミナーを受けてさらにお金の不安が増す→上手く行かない→こちらのセミナーで今度こそ、という悪循環に陥りやすいです。
高額セミナーが悪いというわけではありませんし、私も有益な高額セミナーに参加したことはあります。
悪循環化しないようにすることが大切です。
このことを強く意識しましょう。
経験がないことを新しいビジネスとして始めるということは、経験的にも情報的にも弱者になってしまいます。
それが目指すやりたいことであるならば、最初からそこを軸にせず、現実的なことでお金を稼いで収入軸を作っておき、徐々に新しいビジネスの準備をしていきましょう。
そのためにはまず、自分の経験の中から小さい仕事を積み重ねていく。
そして、あなたがたくさんのスキルホルダーなら色々な仕事ができるはずなので、やれることをどんどんやっていき、そして最終的に、やる仕事をどんどん絞り込んでいきましょう。
とにかく経験値です。これを積み上げましょう。
3.インプットするより細かい仕事をやっている方がマシ
現状打破するために、いろいろな本を読んで勉強する、という行動をすると思います。
なぜなら、不安だから。
もちろん、本を読んで知識を貯めることはとても良いことですが、一方で、スキルモンスターの人は、「これ、自分の現状に合っていない!」「こんなことやれるか!」とバカにしてしまいがちです。
簡単に言うと、余計なプライドがジャマするんです。
本を読んでも、それをバカにして、または読んで満足して、結局のところ実際にそれをやらないのであれば、時間の無駄です。
結論:細かい仕事や小さい仕事をやっている方がはるかにマシもう繰り返しになりますが、経験値を積むということに、仕事や作業のレベル感を持ち込まないようにしましょう。
まとめ
独立したら、スキルや実績だけではやっていけません。
仕事を受注する、というタスクが何よりも一番重要だからです。
この当然なことを独立前にどれだけ経験値として積んでおけるかが、結果として独立後の結果に出てきます。
そして、スキルや実績がバッチリな人ほど陥りやすいのが以下の点です。
スキルホルダーの特徴
- 自分のスキルの盲信
- 低価格の仕事を受けない
- 勢いだけで準備不足
とてももったいないですよね。受注する経験値を積んでおけばこのような勘違いも起きないし、苦しみも少ないはずです。
そうならないためには、以下の4つを意識して行動しましょう。
独立するなら最低限必要な4つ
- クラウドソーシングで「提案」という経験値を貯める
- 半年間はゼロを覚悟
- 外部とのつながりをキープする
- 常に「その先」の仕事を探す
受注する経験がないと収入が途切れるので、色々な不安に襲われます。
私の経験で言うと、以下の3つが原因でした。
不安に襲われる原因と対処法
- サラリーマン根性におさらばしよう
- 無理に新しいビジネスでチャレンジするのはやめよう
- インプットするより細かい仕事をやっている方がマシ
スキルもあって実績もあるのですから、どんな仕事だってできるはずです。
できるか出来ないか、で言えば、できることが多いのであなたは大きなアドバンテージを持っているはずです。
やるのか、やらないのか。
その差だけです。
余計なプライドは捨てて、謙虚な気持ちで良い仕事をすることに、きちんと向き合ってみれば状況は必ず変わりますよ。
私がそうでしたから!
この記事を見つけてくれて、最後まで読んでくれてありがとうございました。