見る側へ意識を向ける
デザインをすることで大事なことは、 私は「思いやり」と「マナー」であると考えています。
作り手側の一方的な考えや論理で作っても、受け手側がその意図を汲み取れなければ意味がないからです。
例えば、 作り手側が、自分の好きな色をふんだんに使って、気分的にフォントを選んだり、奇をてらって敢えて見にくいレイアウト構造にしてみたり。
これはいわゆる「アート」の世界です。
自分の感性をそのままに、 見る側に良し悪しや価値判断を委ねる考え方です。
対して「デザイン」とは、こちらの言いたいことを相手に理解してもらう世界です。
ただ単に文章だけでは伝わりきらない、 だから、デザインをして、見る側に伝わりやすくする、という行為です。
デザインをしていると、どうしても自分を前に出したくなってしまいます。
ここは気をつけたいところです。
キャッチボールをイメージする
見る側にきちんと意図が伝わるようにするために大切なことは何か?
もちろん、デザイン上のルールを使うことも重要ですが、
それが見る側にとって、 量的にも視覚的にも見やすく、きちんと情報が伝わるか
ということになります。
キャッチボールをするイメージをすると分かりやすいでしょうか。
相手に届くように投げる、相手が取りやすいように投げる。
つまり、相手への思いやりやマナーが、デザインの世界では最も大切だと感じます。